ヨセフの逆転人生
2024.06.23
◎ 創世記39-40章
ヨセフの人生から学びます。ヨセフはヤコブの息子として、またベニヤミンとともに母ラケルの忘れ形見として、父ヤコブの寵愛を受けて育ちました。(説教にヨセフとベニヤミンの出生時について誤りがありましたので訂正します。ヨセフの弟ベニヤミンの誕生は35章参照。出産と同時にラケルは死去。)しかし、その行き過ぎた偏愛がヨセフの人格形成に歪みを生じさせたように思います。父ヤコブもまたその母リベカの偏愛を受けて育ちました。ヤコブの父イサクは兄エサウを愛しました。このような家族のヒストリーは世代間伝播し、人格形成に決して小さくはない影響を及ぼします。ですからヨセフは無邪気であったのかもしれませんが、預言的な夢を話すときも兄たちの反応を慮ることはしませんでした。普段からそういうところがあったのでしょう。兄たちの妬みは鬱積して行き、ヨセフは兄たちにとって「厄介な隣人」となりました。そうして兄たちの策略によってヨセフはエジプトに奴隷として売られることになってしまいます。しかし、主はそんなヨセフであっても、愛し続けていてくださり、いつも共にいてヨセフを訓練し続けてくださいました。ポティファルの召使いとなったときも主の守りのゆえに出世したものの、またもポティファルの妻の奸計にはまり、囚人に転落します。主はヨセフが牢獄にいるときも共にいてくださったので、ヨセフという器を通して牢獄にも祝福が流れ出ました。ヨセフのおかげで釈放された献酌官の執りなし(しばらく忘れられていたけれども)によって、エジプト王ファラオの前に出る機会が与えられました。不可解な夢に苦しめられていたファラオの夢を解き明かし、夢の通りに豊作と飢饉が起きましたが、豊作時の蓄えによってエジプトが守られ、ヨセフを通して国家的祝福が流れでました。ヨセフは持って生まれた才能と、苦難のゆえに磨かれた品性と信仰を持っていました。しかし彼の人生を逆転勝利に導いたのは、ヨセフ自身の才覚によることではなく、「主が彼とともにおられた」ことによるのです。私たちにとっても「主はともにおられる(インマヌエル)」お方です。私たちの人生の「行く道すべてにおいて、主を知」る(箴言3:6)ことができるのも、主がいつも離れずにそばにいてくださるからこそです。主の足跡に従いイエスの似姿に変えられるのです。<清和キリスト教会YOUTUBEオンライン礼拝・小林泰輔牧師>
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