成就される出発
2021.09.26
◎ルカの福音書9:28~36
いわゆる変貌山での出来事です。出エジプト記にも同じようなことがありました。ここではイエスさまはペテロとヨハネとヤコブをともなって山に登りましたが、モーセはヨシュアを連れてシナイ山に登りました。そこで神の臨在に触れモーセの顔が輝きました。しかし、イエスさまはご自身が光の源です。夜の山は死を感じさせるものです。罪と死の闇に光り輝くイエスさまは私たちの希望です。暗闇に中でイエスさまの光に照らされて、モーセとエリヤの姿が現れました。「律法と預言者」つまり旧約聖書時代を代表する二人です。彼らとイエスさまの会話の内容は、これからイエスさまがエルサレムで成し遂げようとしておられる最期についてでした。直訳すると、成就しようとしている出発となっています(欄外注)。「エクソドス」という単語の訳し方によるのですが、出エジプト記の書名も「エクソダス」であるように、脱出、出発のことです。エジプトの奴隷状態から脱出し、約束の地へ向けての出発でありました。イエスさまの最期、すなわち十字架は、私たちを罪と死の奴隷状態から脱出させ、新しいいのちへと出発させるものです。イエスさまの姿が光り輝く姿になったことが「変貌」として描かれますが、そもそも、神であられる方が、神の御姿を捨てて人になられたことが大きな変貌です。そして十字架で遂げられた最期と復活によって成就される新しい出発、それは私たちもイエスさまと同じ栄光のからだによみがえり、永遠のいのちが与えられ、神の御国を受け継ぐということです。私たちも日々、少しずつ、イエスさまの似姿に変貌させられています。新しい創造、再創造によって、神の民としての出発が成就されました。天からの神の声があって「これはわたしの選んだ子。彼の言うことを聞け」と語られました。イザヤ書42 章に預言されているように、イエスさまの十字架がこの地に打ち立てられ、それによって遂に、地にさばきが確立します。それはすべてが報われる時です。その日、その時が来たら、御国に凱旋することができるように、日々十字架を負ってくださるイエスさまとともに歩んで参りましょう。<清和キリスト教会YOUTUBEオンライン礼拝・小林泰輔牧師>
Comments