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主と共に
2018.10.282018.10.28
◎エペソ人への手紙6:10~17
イエスの試みとアブラハムの試み。「主にあって、その偉大な力によって強くなりなさい。悪魔の策略に対抗して立ちうるために、神の武具で身を固めなさい。・・・救いのかぶとをかぶり、御霊の剣、すなわち神の言葉を取りなさい。」ユダヤ的背景を見てみると口語約で「試み」、新共同訳で「誘惑」と翻訳されているが、ヘブライ語では「誘惑」も「試み」も同じ言葉である。イエスの試みは、マタイとルカの福音書に出てくる。「アブラハムの愛」は、アブラハムの神の愛とも、神のアブラハムへの愛とも解釈できる。「わが友アブラハム」の「友」は「愛する者」で、新共同訳は「わたしの愛する友」。誘惑されたとき、イエスもアブラハムも聖書のことばをもって誘惑者に打ち勝った。アブラハムの試みとイエスの試みとの間には、文学的構成において重要な類似性がある。福音書の「イエスの試み」の箇所は、ユダヤ的背景に照らしてみると、ラビの聖書注解にぴったりおさまる。「あなたのみことばは、私の足のともしび、私の道の光です。」(詩119:105)
<ユダヤ人イエスの福音・ヘブライ的背景から読む・河合一充編著より> (奨励・信徒)
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