世界の破れを繕う者
2022.04.03
◎ルカの福音書13:31~35
新年度標語聖句「あなたのうちのある者は、昔の廃墟を建て直し、あなたは代々にわたる礎を築き直し、『破れを繕う者、通りを住めるように回復する者』と呼ばれる。」イザヤ書58章12節より、「世界の破れを繕う者」という年間標語を導かれました。イザヤの時代、イスラエルにはまず礼拝の破れがありました。儀式的に形骸化したものになっていたのです。そのような礼拝や断食を主は喜ばれません。礼拝の回復が必要なのです。新型コロナ禍にあって、礼拝に破れたところがないかどうか、オンライン礼拝も長所と短所がありますが、大切なのは礼拝の心です。神さまが本当に喜ばれる礼拝というのは、儀式や形式にあるのではなく、礼拝に人々が共に集まり、そこで癒やしと解放が起こり、神の御名があがめられることです。安息日にこそ、解放が起きることを神は望まれるのです。教会再建にあたって「昔の廃墟を建て直」すと言っても、昔の時代のことをそのまま現代に適用しても通用しなかったり、かえって人々をつまずかせることすらあります。時代に合わせて変えていくべきは大胆に変えていくのです。しかし、「代々にわたる礎を築き直」すということは、変えてはいけないもののことです。神のみことばを水で薄めたり、混ぜ物をしたりしてはいけません。福音の真理は決して曲げてはいけないのです。イエスさまはパリサイ人たちからエルサレムより遠ざかるように警告を受けました。ヘロデ王の名を用いて脅して活動をやめさせようとしたのかもしれません。けれどもイエスさまは、「見なさい。わたしは今日と明日、悪霊どもを追い出し、癒やしを行い、三日目に働きを完了する」と言われました。今日も明日も、その次の日も進んで行かれる、ご自分の使命としてエルサレムに行かれることを宣言されました。私たちもどんな状況の下にあっても、自分たちに与えられた使命に進んでいくのです。たましいの飢え乾いた人たちに、命のパンであるイエスさまを与えることです。預言者がエルサレム以外のところで死ぬことはありえないと言われたように、私たちも私たちの持ち場を放り出して逃げ出すということはありえないことなのです。神さまは傷ついた人々を、御翼の下に匿われ、世界の破れを繕うその働きを私たち教会にゆだねられたのです。<清和キリスト教会YOUTUBEオンライン礼拝・小林泰輔牧師>
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